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【2020年11月号】No.171 令和2年分年末調整における変更点

浅岡会計事務所 insightreview

令和2年分年末調整における変更点

今年も年末調整の時期が迫ってきました。令和2年分では、所得税の改正に伴い、提出する申告書が増えるなど、これまでと一部異なっています。昨年から何が変わったのか、概要をまとめましたのでご確認ください。

給与所得控除の改正

平成30年度税制改正により、給与所得控除額が改正され、原則一律10万円引き下げた上で、給与所得控除額の上限が圧縮されて195万円となっています。

給与等収入金額

給与所得控除額

1,625,000円まで

550,000円

1,625,001円から

収入金額×40%-100,000円

1,800,001円から

収入金額×30%+80,000円

3,600,001円から

収入金額×20%+440,000円

6,600,001円から

収入金額×10%+1,100,000円

8,500,001円以上

1,950,000円(上限)

所得金額調整控除の新設

給与所得控除額の上限が195万円となったことを受け、給与所得控除額が10万円を超えて減少することとなる年収850万円を超えるサラリーマンについて、以下のいずれかの要件に該当する場合には、改正前より10万円程度の減少で抑えられるように調整する「所得金額調整控除」が新設されました。

・本人、同一生計配偶者・扶養親族のいずれかが、特別障害者に該当
・年齢23歳未満の扶養親族を有する

なお、年末調整時に「所得金額調整控除」を適用するためには、“所得金額調整控除申告書”を提出しなければなりません。

基礎控除の改正

平成30年度税制改正により、基礎控除額が改正され、原則38万円から48万円に一律10万円引き上げた上で、合計所得金額に応じた控除額の制限が設けられました。なお、年末調整時に基礎控除を適用するためには、“給与所得者の基礎控除申告書”の提出が必要です

合計所得金額

控除額

2,400万円以下

48万円

2,400万円超2,450万円以下

32万円

2,450万円超2,500万円以下

16万円

2,500万円超

0円

申告書の新様式

「所得金額調整控除申告書」や「給与所得者の基礎控除申告書」は、国税庁が作成した様式では、「給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書」として、「給与所得者の配偶者控除等申告書」と兼用する形で1枚にまとめられています。

扶養親族等の所得要件の改正

基礎控除の改正に伴い、扶養親族等の合計所得金額要件も一律10万円引き上げられました。右表では、年末調整時に影響する主な区分を取り上げてご紹介します。

扶養親族等の区分

合計所得金額要件

同一生計配偶者

48万円以下

扶養親族

48万円以下

配偶者特別控除対象者

48万円超133万円以下

勤労学生

75万円以下

 

続きをお読みいただく場合は、下記リンクから全ての記事をご覧いただけます。

VOL.171

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